登録日本語教員
今回は、2024年4月から新たに設定される日本語教師の国家資格について、現時点である程度クリアになっている点についてご説明いたします。
登録日本語教員とは
登録日本語教員とは、2024年4月に新たに設定される日本語教師の国家資格です。
従来、日本語教師は、国家資格ではありませんでした。
認定日本語教育機関で教育課程を担当する者は登録日本語教員である必要があり、登録日本語教員となるためには、日本語教員試験合格及び実践研修の修了が必要となります。
認定日本語教育機関:認定基準等を満たす日本語教育機関のこと。一定の質が担保されたものとして文部科学大臣が認定する
登録日本語教員になるためには
登録日本語教員になるためには、日本語教員試験を通過し、その後、実践研修(教育実習)を受ける必要があります。
日本語教員試験は、基礎試験と応用試験の2つの区分に分かれており、出題範囲は現行の日本語教育能力検定試験から大幅な変更はないとされます。
2023年12月10日に施行試験が行われましたが、第1回本試験は2024年度中(最新資料では秋ごろを想定)に実施される予定です。
下記の表どおり、登録実践研修期間および登録日本語養成機関の登録を受けた期間で課程を修了する者は、基礎試験は免除されます。
文化庁資料より
経過措置
現役日本語教師と養成講座修了者に対しては法施行後一定期間の経過措置を設け、期間中は必要な基準を満たせば一部試験が免除される措置が予定されていますがなかなか煩雑です。
文化庁資料より
C及びD-1ルート「以外」の養成課程で告示基準の教員要件を満たす課程を修了した現職教員は、D-2ルートの対象となります。
登録日本語教員の資格取得に係る経過措置における日本語教員養成課程等の確認について
なお、上記の表における、必須の50項目に対応した日本語教員養成課程等(経過措置ルートCの対象課程)及び平成12年報告に対応した日本語教員養成課程等(経過措置ルートD-1の対象課程)については、文部科学省が確認を行い、それぞれの養成課程等の一覧を公開することとなっているため、現在、その確認申請の受付が行われています。
2023年11月6日(月)~2024年1月15日(月)
登録日本語教員のメリット
登録日本語教員になると、国内の認定日本語教育機関で働ける資格が得られます。日本語教育推進法では、この認定日本語教育機関で働ける日本語教師は、登録日本語教師に限られており、国家資格ならではの独占的な専門業務です。