タイ在住者の老齢年金請求(第4回)

第3回からのつづきです。

今回は、本筋とはあまり関係ないのかもしれませんが、今回用いた小技についてご案内いたします。

公式には、海外在住者の老齢厚生年金の請求は、最終住所地を管轄する年金事務所や、最後の勤務先住所を管轄する年金事務所といった感じでいろいろアナウンスされているのですが、実際は(というかアナウンス自体も今はそうですが)全国どの年金事務所でも受け付けてくれます。

ただ今回、私(社会保険労務士)の最寄りの年金事務所が非常に混雑していて、電話も基本つながらない事務所であること、たまたまこの方の最終住所地が地方だったことから、この最終住所地を管轄する年金事務所という原理原則を行使してそこにお願いすることにいたしました。

よく直接窓口に行き見てもらった方がいいということをおっしゃる方も専門家の中にもいらっしゃいます。もちろん一理あるのですが、私は以下の2つの理由から特におすすめはいたしません。

①まず年金事務所の面談予約をとる必要があること
 現在年金事務所のお客様相談室での相談を希望する場合は原則予約制です。それもすぐに予約がとれるわけではありません。

②その係員の方が必ずしも海外在住者からの年金請求にくわしいとは限らない
 結局、年金事務所から本部のしかるべきところなどに確認を随時入れながら年金事務所の方なども処理を進めるわけですから、むしろその年金事務所の方と密にやりとりができた方がよいのではないでしょうか。

結局私は、そのとある地方にある年金事務所の係の方と密にやりとりをすることにより、必要な書類を1つ1つ確認しつつ事を進めていきました。都会の年金事務所とは異なり、電話がつながらないなどといったことは1度もないためとても快適です。

そして実際、1度たりとも確認も返戻も受けることがなく、無事老齢年金の受給が決定いたしました。

今回はここまでといたします。ここまでお読みいただきありがとうございました。

第5回へつづきます。